バラストの撒き方 鉄道模型Nゲージ ポイント周りなど【自己流】

バラストの撒き方

バラストの撒き方

鉄道模型の線路にバラストを撒くやり方で、私が独自に行ってい方法をご紹介したいと存じます。
最初に申し上げますが、メンテナンス性や、鉄道模型の車両の走行安定性を重視するのであれば、道床がついている、トミックスやカトーのレールだけを使って、バラストは撒かないほうが良いです。
ただし、情景を優先する場合には、レールを塗装して、バラストを撒くと言うことになります。
個人的には、バラストは撒かない派なのですが、軽便鉄道のジオラマを制作した際のデータも使って、レールにバラストを撒く簡単な方法をご紹介させて頂きます。


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レールじたいの塗装方法は下記にてご紹介しています。

簡単レールの塗装方法簡単レールの塗装方法

基本的には先にレールを塗装したあとに、バラストを撒く行程に入ったほうが良いです。
あとからレール塗装すると、撒いた粒が筆やペンなどについてしまい、うまく塗装できなくなります。

さて、レールに塗装したあと、バラストを撒く訳ですが、はじめて、バラスト撒きに挑戦される場合には、余っているレールにて、1度でも良いので「練習」することをオススメ申し上げます。
ぶっつけ本番ですと、色々と落とし穴が待っています。

まず、バラストの選択ですが、Nゲージの場合、スケールも小さいので、やはり「細目」のバラストが良いです。
HOゲージでしたら、そんなに気にする必要がないのですが、出来る限り粒が小さいバラストが良いでしょう。
少し大きめの粒ですと、石ころの大きさに違和感が出てしまいます。


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一般的に知られているバラストの巻き方からご紹介してみます。

(1)バラストを撒く
※電動ポイント付近への巻き方は後半にてご紹介しています。

基本的には、線路と線路の間の部分(枕木)のところは、まかないか、撒いても薄くできると良いです。
当方の軽便鉄道では、線路がだいぶ地面に埋もれている感を出したかったので、線路の間にも撒いていますが、撒いたらまいたで、走行性を問題なくするのが、大変な作業となります。
線路わきにはタップリ目に撒いても良いでしょう。

(2)水に食器洗い用の中性洗剤を数滴いれて「活性界面剤」が入っている水を、撒いたバラストに浸します。
※スプレーボトルから噴射する場合には、できる限り離して、スプレーしないと、風力でバラストが飛んでしまいます。

(3)濡れたところに、ボンド水溶液(作り方はこちら)を、スポイトで垂らして固着させます。
※スポイトは大きな水滴をこぼさずに、小さめの水滴でチョチョチョッとできると、デコボコになりにくくなります。

(4)24時間以上乾燥させたあと、ボードから固定されなかった砂を取り除いて、穴が開いてしまった個所などに、今一度、バラストを固着させ、修正します。

(5)エアーブラシを使って、レールやバラスト付近に、塗装する場合もありますが、私は、そこまでしないことが多いです。(面倒な事がキライなので)

(5)レールに付着してしまった、バラストやボンドを取り除いて、走行テストします。
レールの塗装レールの塗装にてご説明している塗装の除き方をご参照願います。

(6)走行テストの結果、ひっかかる箇所は、ニッパーで障害となっているバラストをカットしたり、ピンセットなどで取り除いたりします。
※これが、かなり地道な作業でして、レイアウトが大きいと、とても大変です。


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ポイント周りの注意

トミックスやカトーなど「電動ポイント」の部分にバラストを撒く際には、通電障害にならないよう、注意が必要です。
水でのスプレーや、ボンド水溶液は、粘着度が低いので、流れやすいです。
その水溶液などが、ポイント(分岐)の駆動部分や、電動装置の部分に進入してしまいますと、通電や稼働の障害になり、動かなくなってしまいます。
そのため、一般的には、ポイント周りにはバラストを撒きません。

ただ、バラストを撒かない場合に、空白などができるときには、ボードなど素材の部分に、先に、黒や茶など、濃いめの塗装をして、乾燥してから、ポイント設置できると良いです。

でも、少しでもバラストをポイント付近に撒く際の工夫として、私の場合には「のり」を使ってバラストを固着させる場合があります。
その場合、レールに「のり」がつくと、あとから取るのは大変なので、先に、マスキングすることが多いです。

ポイントにバラストを撒く

小学校などの工作でもおなじみの「ヤマト糊」です。
価格も高くないので、出費もそんなに負担にはなりません。
粘度が高いので、ポイントの底部に、のりが浸透してしまうことを大きく軽減できます。
ハケ・ワリバシなどを使って、ポイント近くに糊をつけて、その上から、バラストやパウダーを撒けば、あとは固まるのを待つだけです。

バラストの巻き方・ポイント

薄く塗りたい場合には、のりにバラストを混ぜてから、ハケなどて塗っても良いでしょう。
もちろん、駆動部に糊がついてしまうと、ポイントが動かなくなりますので、駆動部は空白にするなどしてください。

ポイント保護のバラスト撒き方

のりは安いので、ぜいたくに使っちゃいましょう。
ただし、たっぷり糊を使う場合(のりに厚みがある場合)には、のりは乾燥すると収縮します。
そのため、のりを塗った地面も高さが低くなり、多少、デコボコも発生します。
よって、厚くのりを塗る場合には、事前に、パウダーを糊に混ぜた状態で使うと、収縮の度合いも減ります。
可能であれば、パテや紙粘土などでも良いので、穴や溝がある場合には先にある程度埋めてから使えると良いです。
薄く塗る場合には、そんなに影響はでません。


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こんな感じですが、作業時間的には、バラストを撒く時間よりも、乾燥したあとに、線路にて運行障害になる、粒を取り除く作業のほうが、時間がかかると言う印象です。
もちろん、私のやり方が、ヘタクソと言う事もあるでしょうが、やはり技術向上には「慣れ」は必要です。

レールの高さ

TOMIXのファイントラックや、KATOのユニトラックの線路(レール)には、土台の部分として道床がついています。
この道床は、鉄道模型を長期間、楽しむためには、欠かせない「補強材」のようなものです。
例えば、PECOフレキシブルレールなどは、レールに枕木しかついていませんので、結果的に、底にはコルク製の2mmシートなどを貼って、整地させる必要性があります。
また、道床と完全に固定されていないので、カーブの部分などは反発力(復元力)があると、無理やり曲げてることになります。
すると、長い時間の経過で、Rが「変形」するなど、走行に支障がでてくる可能性があります。
<注釈> レール曲げ器(レールベンダー)を別途購入して、曲がり癖をつけられるとベストです。
その点、最初から道床付きのレールは耐久性があります。
しかし、ジオラマ的には、線路が「高い」位置にあるため、線路わきの地面との「段差」が大きくなってしまいます。
実際に地上を走行する鉄道では、線路の脇と、地面は、ほとんど高さが変わらない訳でして。

レールと地面の高さ

このように、道床付きレールの場合、どうしても「違和感」が生じてしまいます。
また、線路わきにバラストを撒いて、高さを同じようにしようとしても「厚さ」が必要ですので、バラストの量も多く消費します。
そのため、私の場合、バラストを撒く場合、先に線路脇の地面を高くすることが多いです。

スチレンボードで高さを出す

レールが高い位置にあるのであれば、レール脇の地面も、同じく高さを出すと言う事でして、最近、バラストを撒く場合に、欠かさず使用している素材が「スチレンボード」です。

スチレンボード

直線だけでなく、カーブレールの部分など、実際にレールを、スチレンボードに充てて、ボールペンで「線」をひいて、カッターでカットすれば、線路部分を「くり抜く」ことができます。

ジオラマの地面かさ上げ

TOMIXレールは高さが約6.2mmで、KATOが約7.2mm
レール部分(金属)の高さは約2mm(コード80)ですので、TOMIXの地面は高さ4mm程度、KATOでは高さ5mm程度が、レールの底の地面の高さ(道床を考慮しない高さ)となります。

この段差は、バラストを撒くのには、結構、苦労するところでして、特に、線路わきが斜めになっているため、傾斜部分に、バラストを固着させるのが難しいです。
そのため、レール脇に5mmの「添木」などをして、プール状態にして、バラストを撒いて固着させたりする必要が生じます。
それだったら、最初から、線路わきの高さを、ある程度「かさ上げ」してあげていれば良い訳です。
<注釈> かさ上げしない場合、先に線路わきの傾斜(道床の傾斜)にボンドを塗って、バラストを1回撒いて、あとから周辺も、今一度撒くと、作業がスムーズです。

下記では、先に茶色系の塗料をレール全体に、適当に塗っていますが、これは、バラストを撒くのを少なめにしようと考えていた為です。
バラストを多く撒くのであれば、事前には塗装しないで、レールの金属部分は、あとから小さな筆で塗っても行けます。

鉄道模型レールのバラスト

厚さ3mmのスチレンを使いますと、その上に、約1mmほどのバラストを撒いたとして、約4mmの高さになるため、高低差がちょうど良い感じになります。
3mmのスチレンボードを推奨いたしますが、バラストを厚めに撒きたい場合には、更に薄い2mmのスタレンにするなど、厚さはお好みでお試し頂ければと存じます。
大きなサイズのスチレンボード(下記は厚さ4mm)は、コーナンなどのホームセンターの「資材売場」にて購入でき、カッターで簡単にカットできます。

スチレンボード

A3サイズなど、小さめのスチレンは「タミヤ 楽しい工作シリーズ」などでも販売されていて、大き目の模型屋さんで手に入ります。
ジオラマボード(木製やスタイロフォーム)には、ボンドでスチレンを固定できます。
周辺の地面にするスチレンと、線路の隙間も最小限で済みますので、高価なバラストの消費量も、大きく軽減できます。
カットがうまく行かず、多少、線路との隙間が拡大してしまっても、バラストを撒くので、失敗をごまかせます。

レールにバラスト

街や駅などの情景も、ジオコレなどストラクチャー(建物)に「土台」がある場合、線路と同じように、スチレンをくり抜けば、ちょうど良い感じの高さになります。
下記が実際にバラストを撒いたときの写真です。
この場合、線路わきの「溝」の部分は、深さがあるため、水溶液ではなく、ボンドの「原液」のまま、溝にボンドを入れて、バラストを撒くことが多いです。

バラストの撒き方

今回は、池もくり抜いたため、池の周りも、ボンドを塗って、撒いてみました。

バラストの撒き方

私の場合、バラストを撒くときは、下記のように、セブンイレブンのレシートを、半分に折って、パラパラと、バラストをピンポイントで落としています。

バラストの撒き方

乾燥するのを待ったら、固着しなかったバラストを振り払います。
大きなジオラマの場合、ボードを持って、振り払うのは困難かと存じますので、そのときは、そっと、掃除機で吸うしかないところです。

充分に乾燥し、バラストの補修箇所がなければ、最後に、レールの上についてしまった塗料を、落としてください。
私の場合、サビ落とし用のクレバーなどを使用して、レールを磨くような感じにすることが多いです。
あまり削ってしまうと、レールの高さが低くなったりしますので、軽く削って、テスト走行させて、接触や動きの悪いところを、修正願います。
下記が、仮完成の状態です。

鉄道模型のバラスト撒き

ただし、大きなサイズのジオラマになりますと、バラストを撒くのも、本当に大変な作業となります。
繰り返しになりますが、走行性を重視した場合には、そのままレールを使用した方が、レール交換などのメンテナンスもラクです。
小さなサイズのジオラマの場合には、ぜひ、バラストもチャレンジなさると良いかと存じます。


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