木工ボンド水溶液「ジオラマ用」の作り方(ボンド水とは)Nゲージ

ボンド水溶液の作り方

鉄道模型(Nゲージ・HOゲージなど)のジオラマで、バラスト・パウダー・砂などを撒いたりする際の固着や、固めたりする際に、どうしても必要となるのが木工ボンドで作るボンド水溶液の接着剤です。
ボンド水、水溶きボンドなどとも呼ぶ場合がありますが、ジオラマ表面の成形用の接着剤として、一部では販売もあります。
しかし、かなりマイナーなため、一般的にボンド水溶液は「自作」する場合が大半となります。

ということで、私も必要に迫られまして「ボンド水溶液」を作りました。
まぁ、作ると申しましても、普通のボンドを水で薄めるだけなのですが、これがまた色々と、慣れていないと水加減が難しい部分もあります。


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木工ボンド水溶液の作り方

まず、材料としての「木工用のボンド」ですが、セメダインやコニシから発売されている、一般的なボンドでOKです。
当方は、今回、100円ショップにあったものを使用してみました。

木工ボンド水溶液の作り方

要は、水でボンドを薄めた状態にする訳ですが、薄め方の割合は、ボンド1に対して、水が2と言います。

しかし、ボンドには「速乾タイプ」もあります。
速乾用は、要するに、水の割合が少なくて、早く乾きやすいと言う特徴があるのですが、賢い方はおわかりのとおり、もともと水分が少ないという事は水の加減も変わってくるわけです。

ボンド水溶液の作り方

よって、一概に、ボンド1で水が2とは言えません。
要するに、ボンドの割合が1で、水が2と言うのは、あくまでも「目安」であり正確な割合ではないと言えます。
そのため、使用するボンドと量によって異なりますが、どの程度が最適なのかは、最初、ボンド1、水1くらいの気持ちで、少しずつ混ぜて行くと良いかと存じます。
そして、試しに不要な紙(新聞紙)などに、垂らしてみて、水を足していく方法で、濃さを調整すると良いです。

ボンド水溶液の作成方法

水は、最初から目安の割合にするのではなく、手間が掛かっても少しずつ、追加していくのがうまく作れるコツです。
たこ焼きやお好み焼きのモトを作ると、ダマが発生するように、ボンド原液は、どうしても溶けないタマが出ます。
しかし、まぁ、私の場合には、特に無視してそのままにしています。
別容器に保管していると、2~3日後には、自然と、ダマも溶けてなくなっていることが多いからです。

表面活性剤の代替

なお台所用洗剤を数滴入れます。
これは、表面活性剤の役割を期待して、樹木やパウダー・バラストにボンドが弾かれるのを軽減して、隅々まで接着剤を行き渡らせるため浸透させるためです。
<注釈> 台所用洗剤の主成分は界面活性剤(表面活性剤)

私の場合、たくさん入れる必要は無いと考えており、200ccくらいの水溶液だとしても、5滴から10敵程度で充分です。(少し多めに入れるなどはお好みで。)

ボンド水溶液の作り方

あと、一度に大量に作っても、フタで密閉できる容器になっていれば、作り置きができます。
水で薄めているので、容器の中で、すぐに固まってしまうということはありません。
保管している際の気温にもよりますが、だいた数ヶ月は、持つかと存じます。
ただし、防腐剤でも入っていない限り、水が1滴でもあれば基本的に「腐ります」ので、あまり長い間、保存するのはオススメできません。
例えばですが、目薬やボディーソープ、シャンプーなどの多くにも、水が含まれていますが、腐らないように(雑菌が繁殖しないように)基本的に「防腐剤」も入っているわけです。

マットメディウムを使う場合

ボンドの代わりになる接着剤としては「マットメディウム」があります。

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マットメディウムを使う場合も、水で薄めますが、水1.5倍といったところです。
薄すぎると固着しません。
なお、お好みで、カラージェッソ・バーントアンバー色あたりを混ぜれば、最初から茶色い接着剤として使えるのも利点です。

誤飲防止対策

なお、水溶液を保管している際には、知らない人が、カルピスかなんかだと思って、誤って飲んでしまう誤飲防止のため、必ず、容器に「ボンド」とマジックなどで記載しておきましょう。
作った自分は、分かっていても、ご家族やお子様はわかりませんので、世の中にて、このような類では「誤飲」が発生しています。
特にペットボトルなどで何らかの液体を保管・保存する場合には、ボンドだけでなく、なんでも細心の注意が必要です。
ペットボトルに入れていた農薬を、家族が飲んでしまったなんて話は、よくありますのでね。


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使用方法

実際に塗る方法(接着させる方法)も色々とあります。

先に水溶液ボンドを塗ったところに、バラストを巻いて、形を調整したあと、最後に上からスポイトで水溶液ボンドを垂らしたり、スプレー(霧吹き)してコーティングする方法・・。
ただし、スプレーの液をボンド水溶液にする場合には、水10、ボンド1など、かなり薄くしないとうまく噴射されませんし、詰まったりしますので個人的にはNGです。

その他には、バラストを水溶液ボンドに浸して粘土のような状態にしてから、線路脇にバラストをまく方法。
先に単純にバラストを撒いて、あとから水溶液ボンドをスポイトで垂らす方法など、色々とあります。

それら別の方法の中で、良い方法としては、洗剤(表面活性剤)を含ませた「水」をスプレーをしてから、湿った地面にバラストを撒いて、その上に水溶液ボンドをスポイトで垂らす方法です。
上記の方法でうまく行かなかった時には、この方法が良いかと存じます。

なお、スポイトでも霧吹きでも、風(圧力)を与えてしまいますと、バラストが吹っ飛んでしまい、ガタガタの形(整地されていない状態)になってしまいますので、スポイトを垂らすにしても、ボトンと大量にたらさずに丁寧に少量ずつだと良くなります。
私の場合、スポイトではなく、下記のように、先端がスポイトになっている容器を、100円ショップで購入して、それで、ボンド水溶液を落としています。

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まぁ、色々とありますので、ご自身でやりやすい方法を見つけるのが一番だと存じます。

初めてバラストの固着にチャレンジされる場合には、悪いことは申しませんので、1回、余っているレールなどで「練習」すると、断然、本番ではうまく行くと存じます。

ボロボロと落ちる樹木の葉の部分も、ボンド水溶液に浸せば、固定されます。
ボンドじたいは白いですが、乾燥すると透明になりますので、目立たなくなります。

Nゲージ用の樹木

なお、Nゲージとして列車を走行させる場合、線路(レール)まわりは、接続部分などに接着成分がつきますと、電気が流れなくなってしまう恐れがあります。
特にポイントの電動部は要注意です。

ボンドを垂らす前に、レールの上にもマスキングするのをオススメしますが、つなぎ目は、バラストをまかないと言う判断も必要な場合があるでしょう。(そんなに心配はありませんが)
万が一、線路上にボンドが付着してしまった場合には、すぐに拭き取るか、あとから気がついた場合でも、ヤスリなどでボンドを取り除けば大丈夫です。
ただし、できれば、付着しなほうがベストです。

市販品が一番

私も、ジオラマを作り始めた頃には、少しでもお金を節約しようなんて考えて、せっせと、ボンド水溶液を自分で作っていました。
しかし、今では、その作る時間が意外とかかるため、時間を軽減して他のことをし、また自分で作るより水溶液ボンド品質が安定しやすく、うまく制作するコツは良い道具を使うと言う事からも、少し高くても市販品を購入しているのが実情です。

下記はモーリンから発売されている模型用固着剤です。

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エマルジョン系の模型用固着剤で、浸み込みも良いため、砂・石・バラストの固着に最適です。
変色の心配もほとんどありません。
ただし、これも水で2倍~4倍に薄めて使用します。

薄めると言う事は、別途、ボンドを入れる容器も必要ですし、ちょくちょく使わない場合には、面倒ですので、最近では、もう、もっぱら下記を使用している状態です。

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このトミックスの方が、先端がとがっているので、細かいところにボンドを当てやすいです。
ただ、TOMIXのも、バラスト部分は、水1~3で、薄めて使用する必要があります。
そんなこんなで、私の場合ですが、個人的には下記のような感じです。

地面を作る際に、カラーパウダーを撒く場合には、アクリル系の塗料を塗って乾かないうちにパウダーを撒く。
パウダーで、多少の凸凹や、隙間を埋めたりするような細かい作業や、ちょっと、少しの箇所だけ、仕上げ的にはトミックスのシーナリーボードで固着させる。
塗装せずに、大量にパウダーなどを撒きたいときには、少し濃いめの水溶液ボンドを自作して、ハケで塗ってからパウダーを撒く。
※更にパウダーを足したり、追加したりする際には、トミックスのシーナリーボンドを使用する。

線路わきのバラスト固着には、ボンド水溶液を用意する。
バラストを撒いたら、ボンド水溶液をボトルから垂らして、2日程度乾燥するまで待つ。

こんな感じで、使い分けています。


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以上、ボンド水溶液・ボンド水の作成方法でしたが、もちろん、作り方は人それぞれであり個人差があります。
ここでご紹介したのは、私の場合ですので、ご参考までにして頂きまして、恐れ入りますが、最終的には自己責任にてお願い申し上げます。

下記はオマケ動画です。
よければご覧頂けますと幸いです。
再生してからYouTubeの文字を押すと拡大します。

また、ジオラマが完成しましたら、背景としてお使い頂ける「簡易型」の「背景シート」(5種類)の無料版もございますので、よければ下記もご覧頂けますと幸いです。

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