小樽市総合博物館 北海道の鉄道発祥の地 展示車両の宝庫 アイアンホース号も

小樽市総合博物館

小樽市総合博物館(おたるしそうごうはくぶつかん)は、北海道小樽市手宮にある公共の博物館です。
展示内容は、北海道の歴史や自然をはじめ、古き良き時代の鉄道などの交通、プラネタリウムなど科学面も多岐にわたります。
昔は北海道鉄道記念館と呼ばれていました。
施設は、北海道の鉄道発祥の地である旧手宮線・手宮駅の構内敷地にあります。


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鉄道・科学・歴史館、蒸気機関車記念館、鉄道車輌保存館の3つの屋内施設があります。
チケット売り場は館内にあるのですが、昔の改札口風に再現されていました。

小樽市総合博物館

また、屋外展示場があり貴重な鉄道車両や自動車などが保存展示されています。

小樽市総合博物館

明治13年に、手宮線(てみやせん)として、北海道に鉄道初めて鉄道が開通した際の起点が、ここ小樽のこの場所なのです。

北海道鉄道開通起点標

特に準鉄道記念物として北海道では12件か登録されていますが、そのうち8件がここ小樽市総合博物館にあります。
下記のキハ82 1は、日本における初の特急形気動車(キハ80系)改良型・最終形の1号車で、これも準鉄道記念物です。

キハ82 1

下記は、国鉄7150形蒸気機関車で、明治28年に1両だけ製造された大変貴重なSL(大勝号蒸気機関車)です。

7150形蒸気機関車

日本で製造された国産SLとしては、2台目の蒸気機関車と言う事になります。
昭和29年に復元修理されて、現在、鉄道記念物になっており、大切に、扇車庫の中に入っていました。
下記は、キハ03 1 で、国鉄がローカル線向けにバスのエンジンを搭載して走らせた、レールバス(小型気動車)で、これも準鉄道記念物になりますが、国鉄時代のレールバスで現存しているのは、これだけだと思います。

キハ03 1 レールバス

北海道炭礦鉄道の客車「い1号客車」は、明治25年に製造された客車で、鉄道記念物になっています。

い1号客車

野外エリアにある旧手宮機関庫(鉄道車輌保存館)は国の重要文化財で、尚且つ、鉄道記念物にもなっています。
実際に、SLなど貴重な車両が格納されていて、ターンテーブルも動く、現役の車庫となっています。

旧手宮機関庫

1880年(明治13年)、北海道初の鉄道会社「官営幌内鉄道」として、手宮駅~札幌駅間(約35.9km)が開業しました。
この時に、導入された蒸気機関車は、アメリカのH.K.ポーター社が製造した7100形蒸気機関車(SL)2両で「義経号」「弁慶号」と名前がつけられました。

7100形蒸気機関車

ちなみに、北海道の1号機関車である7101は、現在、大宮の鉄道博物館にて静態保存され鉄道記念物になっています。
また、7105が京都の梅小路蒸気機関車館にて2014年に動態復元されて、同じく鉄道記念物になっていますが、この7105も「義經」を称しています。
7105の主要部品であるボイラーは、義経の製造番号なのですが、大宮の7101は台車が義経の製造番号と言う事で、7100形式7101号機は弁慶号・蒸気機関車と言う事になっています。

7100形蒸気機関車

SLは、部品が壊れたりした場合、廃車になっていた車両が、部品を取ったりして修理をしながら運行していたので、このように、色々な同型車両の部品を使っている場合が多いのです。
そして、小樽市総合博物館の本館には、7100形蒸気機関車7106「しづか号」が展示されていますが、これも鉄道記念物と言う事になります。

7100形蒸気機関車7106「しづか号」

屋外(野外)にて実際に乗車できる「アイアンホース号」は、ポーター製の2-6-0テンダー式蒸気機関車をアメリカのテーマパークから中古で購入したもので、敷地内で運転されています。

アイアンホース号

アイアンホース号の乗車キップ販売ですが、クーポンと申しましょうか、割引などはありません。
と、言うより、博物館の入場料を支払っていれば、どなた様でも「無料」で乗車可能です。

アイアンホース号

アイアンホース号への乗車は追加料金必要ありません。(博物館への入場料は必要)
スゴイのは、転車・連結・切り離しの運行システムを、重要文化財「旧手宮鉄道施設」を使用して行っているところです。
下記は撮影した動画ですので、よければ、ご覧頂けますと幸いです。

1運行で100名くらい乗車できるようです。
終点にも別の転車台があり、機関車だけが線路を移動して、またもどってきて、客車をひっぱります。

小樽 転車台

運航スケジュール・時間などは、変更になる場合がありますので、公式サイトにてご確認願えますと幸いです。

2017年にはボイラー室からの水漏れが発生しましたが、約600万円の修理費用をクラウドファンディングで調達して大坂で修理し、2018年7月から運行を再開しました。

北海道ならではの、ロータリー式除雪車も、準鉄道記念物です。

ロータリー式除雪車

ED75 501 もあります。
試作だったED75形の保存車両は日本で3箇所(新幹線総合車両センター、鉄道博物館)だけと、これも貴重な電気機関車で準鉄道記念物になっているのですが、撮影は失念しました。
他にも、蒸気機関車C12 6 などのSLも野外展示されています。

蒸気機関車C12 6

建物内部の資料展示も、北海道の開拓時代を中心に行われていました。

小樽市総合博物館

昔の小樽駅を再現した鉄道ジオラマありましたよ。

小樽駅のジオラマ

下記はちょっとた売店で、お土産物などが販売されています。

小樽市総合博物館の売店

食べ物が提供される施設は、駐車場の脇にありましたが、小生が訪れた際には閉まっていましたので、ランチなど営業しているのかは確認が必要と思われます。


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小樽市総合博物館への交通アクセス・行き方ですが、小樽駅「バスターミナル」3番乗り場から、高島3丁目経由小樽水族館行き(10系統)の路線バスに乗車して、総合博物館バス停下車となります。
または、樽石ビル前バス停「小樽駅前」バス停から、高島3丁目行き(2系統)に乗車して、総合博物館バス停下車です。
車の場合には、無料駐車場が完備されています。
駐車場の入口は当方の北海道オリジナル観光地図にてポイントしてあります。
小樽駅からレンタサイクル(貸自転車)でも良いかと存じますよ。

見学所要時間は、アイアンホース号に乗車しないのであれば、1時間~1時間30分。
アイアンホース号も乗車するのであれば、2時間は見た方が良いです。


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なお、ここでご紹介した小樽市総合博物館は「本館」でして、小樽市総合博物館は、別館の「運河館」と言うものが、小樽運河のところにもあります。
その小樽市総合博物館運河館は、小樽の歴史を中心に展示しています。

なお、冬期は屋外の展示車両の多くに、降雪対策としてブルーシートをかけますので、ほとんど見学できません。

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