ED16形電気機関車 ED16 15 南アルプス市にて静態展示されている貴重な勾配区間用機関車

ED16形電気機関車 ED16 15

ED16形電気機関車(ED16 15)の情報です。
ED16形は現存する静態保存として、青梅鉄道公園にED16 1号機が保存されていますが、準鉄道記念物、そして国の重要文化財に指定されています。
そのくらい大変貴重な電気機関車なのですが、もう1両だけ、ED16 15号機が山梨県南アルプス市の若草支所(旧若草町役場)に保存されている次第です。

ED16形電気機関車 ED16 15

ED16形は、勾配区間の貨物列車用として開発された電気機関車で、昭和6年(1931年)に18両のみ製造されました。
最高運転速度は65km/hです。
主に水上機関区と甲府機関区に配備されて、上越線と中央本線では旅客列車・貨物列車の輸送に使われています。

昭和20年(1945年)8月5日、太平洋戦争で日本が降伏する10日前の話になりますが、アメリカ軍の第7戦闘機集団所属P-51戦闘機(2機~4機)が高尾山に近い中央本線を走行中に無差別の機銃掃射を行った「湯の花トンネル列車銃撃事件」があります。
死者約50名、負傷者130名以上とされますが、このとき8両の客車をけん引していたのは、ED16 7号機でした。
なお、架線が切れるなどして、列車は立ち往生したため、C58蒸気機関車が救援に駆り出されています。
亡くなった方のご冥福を心からお祈りするばかりです。
ED16 7号機は、特に損傷が無かったのか?、のち南武線にて使われていますが、その話を続けます。


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戦後、ED16型は、中央本線の笹子トンネル越えにて集中的に運用され、1970年(昭和45年)頃からは18両全機が立川機関区に配備され、奥多摩駅~浜川崎駅間などでの石灰石輸送に従事しました。
1983年(昭和58年)3月、ED16 10号機が12系客車をけん引し、新宿駅~御嶽駅間での「さよなら運転」を行い、1984年に全車両が廃車となりました。
戦前に製造した電気機関車としては、約53年とかなり長い期間運用されたていますので、優秀な機関車だったのでしょう。

下記はTwitterにあった情報を、公式の共有により表示させて頂きます。

鉄道模型のNゲージとしては、KATO 3068 としてED16形が発売されています。
しかし、執筆時点では中古品しか流通していないと言えますので、模型の世界でも貴重な1品です。

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南アルプス市のED16形電気機関車 ED16 15 が展示されている場所ですが、役場の無料駐車場の一角にあります。
駐車場はとても広く、静態展示されているすぐ脇にも止められますので、見学も便利です。

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