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三陸鉄道リアス線 非電化3セクでは日本一の163km

三陸鉄道リアス線

三陸鉄道(さんりくてつどう)は、、岩手県の三陸海岸沿いを走る、第三セクター方式の鉄道会社です。
地元では「三鉄」(さんてつ)と呼んで親しまれています。

三陸鉄道としての最初の開業は、1984年(昭和59年)4月1日に、北リアス線の宮古駅~久慈駅間と、南リアス線の盛(さかり)駅~釜石駅間が開業しました。
それ以前には1928年11月22日に仙台駅~石巻駅間(宮城電気鉄道、現在のJR仙石線)、1930年3月27日には久慈駅~八戸駅(現在の本八戸駅)間(JR八戸線)、1933年には三陸地震を経て、1935年9月29日に気仙沼駅~盛駅間(JR大船渡線)、1939年9月17日には釜石駅~宮古駅間(JR山田線)が開通しました。
その国鉄の盛線、宮古線、久慈線が廃止路線として決定すると、岩手県と沿線市町村は、第三セクター「三陸鉄道株式会社」を設立します。
そして、未開業区間の建設を進め、久慈線と宮古線、盛線を国鉄から引き継いで、未開業区間を開通させると、北リアス線および南リアス線の営業を開始しました。
そのような経緯で、三陸鉄道は北リアス線および南リアス線と2路線で分かれて開業し、その中間はJR山田線が宮古駅~釜石駅でつないでいました。



しかし、2011年3月11日、東日本大震災が発生し、三陸海岸には最大30mほどの大津波が押し寄せます。
北リアス線、南リアス線とも全線不通となりました。
北リアス線は、野田玉川駅~陸中野田駅間の府ケ浦で線路が流出し築堤も大きな被害を受けました。
島越駅周辺では高架橋、松前川橋梁が跡形もなく流出し、最大の被災箇所となります。
島越駅~田野畑駅間にあるハイペ沢橋梁、コイコロベ沢橋梁も流出しました。
車両も3台が使用不能となります。

北リアス線では白井海岸-普代間を15人の乗客を乗せた列車、また、南リアス線では吉浜-唐丹間にある鍬台トンネル内に2人の乗客を乗せた列車がいましたが、幸いに全員が無事で、避難所などに入りました。

南リアス線では、盛駅周辺、甫嶺駅周辺、甫嶺駅~三陸駅間の泊地区、唐丹駅周辺の4ヶ所で津波が大きく線路を越えて、線路が流出し、築堤も大きな被害を受けました。
また吉浜駅~唐丹駅間にある荒川橋梁が流出し、地震により盛駅~陸前赤崎駅間の盛川橋梁、平田駅~釜石駅間の大渡川橋梁が大きく損傷し、陸前赤崎駅付近の築堤が大きく陥没しました。

3月16日より、順次、線路や駅舎に問題ない区間より「災害復興支援列車」として運転再開しました。
震災から僅か5日後には一部運転再開して、自動車も失い、ガソリンの入手も困難な被災した地元の方の足となったのです。
信号が壊れているため、線路脇の保安員が手旗信号で合図を送っていの運行でした。
しかも、赤字の鉄道なのに最初の頃は、3月31日まで運賃無料して、財布などを失っていた住民の移動に貢献しました。
4月からも臨時の割引運賃で運行しています。



三陸鉄道の復旧費用は、約92億円かかり、ほぼ全額が国費でまかなわれました。
当初は100億円以上の見積もりでしたが、がれきの撤去などを自衛隊が2週間も行うなど、沿岸市町村などの協力があり、その分、節約できたと言う事があります。

JR山田線の不通区間、宮古~釜石間の赤字ローカル線は、復旧費用の見積もりが210億円と巨額でした。
しかし、JR東日本が黒字の鉄道会社でしたので、国の支援は受けられません。
でも、JRは復旧して再開させても、210億円を回収できる見込みなんてありません。
そのため、宮古~釜石間は、復旧させたあとの経営を、三陸鉄道へ移管・経営譲渡されることで、最終的に決定します。
JR東日本が2/3に当たる140億円を負担し、残りの70億円を復興交付金から支出して、線路の復旧工事が行われました。
そして、宮古~釜石間を新たに経営する、三陸鉄道に、JR東日本から30億円の移管協力金(赤字対策費用)も支給されることも決まったと言う事になります。

こうして、2019年3月23日、北リアス線・南リアス線とJR山田線の移管区間が「リアス線」として1本化され、久慈~盛間、全長約163kmの路線となりました。
下記はJR山田線から移管された、鵜住居→両石間で、4K映像撮影した動画です。

私が調べた限りでは、第3セクターの非電化鉄道路線として、163kmは、日本で一番長い、最長路線だと思います。
※間違っていましたら、下記のコメント欄からでもご指摘賜りますと幸いです。

この「長さ」を強みにして、色々と列車の企画などもできると良いではと存じます。

下記は釜石駅を高い所から夜間に撮影した4K動画です。

下記は、大船渡方面への出発です。

ちなみに、盛(さかり)駅から南の部分は、JR大船渡線、JR気仙沼線と言う事になりますが、盛~気仙沼間は、原状復旧費だけでも130億円かかることから、線路の復旧を断念。
柳津駅~気仙沼駅~盛駅間では、BRTでの運行として復旧しています。
BRTとは、バス高速輸送システムのことを言います。
この区間は、鉄道ではなく、鉄道が敷かれていた路面を、バス専用道路などに転換して、車両は「バス」にて運行することで再開しました。

三陸鉄道の車両はすべて自社車両で、36形となっています。
36と言うのは、さんりくの発音に似ているとことからと、この数字があてはめられています。

特に、三陸鉄道36-700形気動車のうち3両は、クウェート政府が東日本大震災の際に原油を支援として日本政府に提供したものを換金し、日本赤十字社を通して被災3県(福島、宮城、岩手)に配分された支援のお金を、岩手県では一部を三陸鉄道の車両購入に充てて新製できた車両です

下記はオマケですが、JR山田線の上米内駅近くで撮影したキハ100形です。
急きょ、手持ち望遠で撮影したため、画像が粗く申し訳ありません。

JR山田線キハ100形

もうひとつ、一ノ関駅で撮影したキハ100形?です。

キハ100形

白いものが、写真に写っているのは「雪」です。

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