鉄道模型Nゲージ「はじめてみよう」最初の選択や購入で失敗しない方法

初めてのNゲージ

レール選びのポイント

これから初めてNゲージの鉄道模型を購入したいとお考えの皆様に向けに、最初に失敗しない方法を記載したいと存じます。
日本の場合、鉄道模型Nゲージの「線路」を製造しているメーカーは、TOMIX(トミックス)と、KATO(関水金属)の2社があります。

トミックスは、プラレールなども手がけている「トミー」の子会社・トミックスが運営しています。
KATO(カトー)はもともと彫刻系の会社ですが、アメリカでKATOは「ケイトゥ」と呼ばれることが多いです。

走行させる車両(電車)だけを製造していますと言うメーカーは、他にグリーンマックス、マイクロエース、ハセガワのモデモなどがありますが、小規模な会社でも製造販売している場合もあります。
また、かつては、エンドウなど他にもメーカーがありましたが倒産しています。

ここでは「線路」に関してですので、日本での選択肢としては、KATOかトミックスのレールをどちらかで選んで、レールは集めていくと言う形になります。
線路の高さ(地上高)と、つなぎ目の構造が、トミックスはトミックス、カトーはカトーとそれぞれ独自の規格であるため、トミックスの線路にカトーの線路を繋げるというのは避けるべきとなります。


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ただし、最近は、トミックスで他社製レールと接続できる線路も発売されましたので、厳密に申し上げますと、繋げられます。
しかし、メーカーによって線路の長さの規格が違うため、グルっと一周するようなエンドレス・レイアウトなどにした場合、どこかで接続できなくなる恐れがありますので、通常は同じメーカーの線路を集めるのが良いです。

それぞれの特徴を記載してみました。

KATOとTOMIXの線路はどちらが安いのか?

まずは、どちらのメーカーのものが安いのかを検証してみました。

カトーのNゲージ用レール「ユニトラック」の「直線レール」の基本は、長さ248mmで、4本セットが定価720円(税別)です。
カーブの基本315Rのカーブレールで4本が720円(税別)となります。

トミックスのNゲージ用「直線レール」の基本は、長さ280mmで、4本セットが定価800円(税別)です。
カーブレールの317Rは4本で800円(税別)となります。

単純に直線レールでの建設費として計算致しますと、直線1000mm(100cm、1m)の長さで、カトーは726円、TOMIXは714円と、若干だけトミックスの方が安いです。
ただし、10m(10メートル)の長さに換算したとしても、その差は120円くらいですので、どちらのレールを選択しても、価格・費用に大差はありません。

コントローラー

Nゲージは、レールに家庭用コンセントから電気を流して、モーター車に電力を供給することで走行します。
プラレールのように、車両に電池を搭載する訳ではありません。
線路(レール)に弱い電気を流して、それをモーター車の車輪から、車両のモーターに電力が流れて、動きます。
そのため、電力を調整することで、ゆっくり走らせたり、速く走らせたりと、手動で(手元で)「スピード調整」ができるのが鉄道模型の特徴です。
よって、途中の駅・ホームで停車させたり、待避線にて停車・進行させるなどの「制御」ができます。
レールを敷いて鉄道模型の車両を走行させるのには、その制御をおこなうコントローラー(制御機器)が必要となります。
そして、コントローラーからレールに電気を流す線(コード)も必要となります。
正確に申し上げますと、制御機器と制御機器からレールに電気を供給するフィーダーが必要です。

トミックスのパワーユニットは、TCSパワーユニットN-600で実勢価格3900円(税込)です。
KATOのパワーパック・スタンダード S 22-012は、実勢価格3100円(税込)くらいで、若干、カトーの方が安いです。
フィーダーは、それぞれ実勢価格500円~600円程度でしょうか?

まぁ、実際には制御装置も色々とありますので、一概に比較はできません。
海外では自動運転させることが多くなってきており、トミックスも自動制御装置を発売していますが、センサーも必要で、機器も高額なため、日本ではまだまだ手動の方が多いです。

初めてのスターターキット

初めてNゲージを開始する場合には、最初は「スターターキット」をまずは購入してみるのをオススメ致します。
基本的には最低限のものがセットになっているとお考え願います。

TOMIXで始める場合にオススメなのは下記です。

品番90095
DF200 100形Nゲージ鉄道模型ファーストセット

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上記のセットは走らせる車両とコントローラー(パワーユニット)など、必要なものが最低限含まれていますので、これだけあれば、とりあえずNゲージの運転を楽しめます。

ただし、このファーストキットに付属されているコントローラーは、電圧が低いものですので、今後、長い編成の車両を走行させる場合には、パワー不足は懸念されるため、将来的には別の制御機器を購入することになります。
そのため、もし、ご予算があるのであれば、下記の組み合わせで、最初から性能が良いコントローラー(パワーユニット)のセットを購入して、車両は自分の好きなものを別途購入しても良いかと存じます。

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上記のレールセットには車両が付属していませんので、プラスして、別途、好きな車両を購入願います。
車両はついてませんが、そのほか、最初に鉄道模型を走行・運転させるのに必要なものはすべて含まれています。
TCSパワーユニットN-DU101-CLのコントローラーも、単体で購入すると、定価12800円するものです。
このN-DU101-CL(品番5517)ですと、車両の室内灯がある場合には、停車していても点灯させることができ、また、本物の電車のようにゆっくり走り始めて、ゆっくりと停車すると言う動作ができるコントローラーですので、長く使えます。

トミックスとカトーの良し悪し

ここでは、トミックス・カトーのそれぞれのメリット・デメリットを説明したいと存じます。
個人的な感想ですので、ご参考までにお願い申し上げます。

トミックスの複線設置は、複線間隔37mmが基本となります。
トミックスの基本レール(ワイド以外)は、もともと土台(道床)が37mm幅ですので、3本隙間なく並べて、真ん中の一本を抜くと、ちょうどトミックスの複線幅となります。
これに対して、KATOの場合の複線は、複線レールの場合、幅が33mmとトミックスより狭くなります。
狭いということは、実際の鉄道により近く、すれ違いのときなどの臨場感は増しますが、KATOの場合、レールの道床(土台)が広いので、ポイントの分岐部分には専用の線路を繋がなくてはなりません。
レール道床の高さは、KATOのほうが1mmほど高いため、丈夫なのはKATOのレールとなりますが、TOMIXレールのほうが早くダメになると言う事ではありません。(耐用の差はあまりない)
なお、KATOには「フレキシブレール」と言うものがあります。本物のレールのように、自由にカーブ半径を作ったりして固定されたR(半径)にとらわれず、自由にレールを敷けるものです。(ただし、カーブは頑丈ではない)
※フレキシブでない固定レール(道床があるレール)のほうが、耐久力があり、10年・20年と、長く使用できる利点があります。(レールが汚れないようメンテは必要です)
TOMIXのレールには、このようにフレキシブレールはないので、固定された長さ・半径などのレールを駆使して、レイアウト構成にする必要がありますが、レールの種類も豊富です。
また、数センチの範囲で長さをスライド調節できるバリアブルレールが、トミックス・カトーの両方にありますので、なんとかなります。

レールは追加購入することで、色々なレイアウト・コースに発展可能で、拡張性は豊かです。

ポイントの種類は、トミックスではRが違うタイプや、カーブポイントなどもあり、KATOより豊富ですので、レイアウトのバリエーションは増えます。

KATOの場合、レールに電源を供給する為の線路は、専用のフィーダー線路を線路と線路の間に設置する必要があります。
ただし、TOMIXは、ほとんどのレールにて真ん中あたりに、フィーダー接続が可能となっているため、レイアウトを組む際に、フィーダー位置を考える必要が無いので、初心者に適しています。
また、TOMIXのほうがレールの種類も、カトーより豊富なのは、前述したとおりです。

鉄道模型は「趣味」の品物ですので、高価・高いと言う印象があるかも知れません。
しかし、レールも車両も、中古市場としても人気があるため、不用品となった場合には、ネット・オークションなどで売ることで、かなりの元手を回収することもできます。
そのため、大切に使って頂くことをオススメ申し上げます。

カトーの説明
トミックスの説明

トミックスのレールでKATOの車両も走行可能

レールの規格はNゲージ(9mmゲージ)として「共通」ですので、例えばトミックスのレールにて、KATOなど他社の車両を走行させることができます。
その逆で、KATOの電車をトミックスの線路とコントローラーで走らせても、問題なく動きます。
レールの間隔だけでなく12Vの電圧も共通ですので、Nゲージ用の車両であれば、レールはカトーでもトミックスでも、どっちも走行させられます。
コントローラーによる操作も、制御機器がトミックスで、走らせる車両はKATOでも、電圧などは同じなので、原則として問題ありません。
このようにNゲージ用のレールの上でしたら、トミックスやグリーンマックス・マイクロエースなどのNゲージ電車の運転を楽しむこともできますので、このように車両は基本的にどのNゲージでも走行可能です。
ただし、ミニレールと呼ばれる急カーブは、現実の鉄道でもあり得ない急カーブのため、鉄道模型の電車(車輪)構造上、曲がれず脱線することがありますので、最低C280以上のカーブにすることをオススメ致します。
カーブが急なレールになると、車両の車輪部分が、対応しきれず、走行できる車両が限られてきますので、C280以上のカーブレールが妥当です。

総合ガイドの本を買おう

KATOも、TOMIXも、販売している製品・商品をすべて掲載している「総合ガイド」(カタログ)を毎年、最新の内容にて新発売しています。
本屋さんでは、あまり売ってなく、模型屋さんなどの鉄道模型売場で、購入できるのですが、下記のAmazonで取り寄せれば「割引価格」で、手に入ります。
※下記の情報は古い場合がありますので、最新版を選んで購入願います。

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KATOの総合ガイド(カタログ)は下記です。
毎年、だいたい、年末から年始にかけて、新しいのが発売されます。
※下記の情報は古い場合がありますので、最新版を選んで購入願います

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上記のガイドは、購入したレールにあわせて、1冊は、試しに買うと良いです。
なお、掲載されている商品は、そんなに多く生産しませんので、完売・品薄になっている場合も多いです。
要望が多いような、人気の商品は「再生産」されることがあります。

安く買うコツ

やはり安く買うコツは「安い店を見つける」と言うことに尽きます。
Nゲージの場合、ジョーシン電機などでも取扱いがありますが、だいたいのお店は20%割引で販売していることが多いです。
もっと安いお店だと車両などは30%割引というところもありますが、こんなに割引しますと、実情からするとお店の利益はもう数%しかないですね。
でも、競争も激しいため、だいぶ値引きしなくては売れないと言う現実があるようです。
私が実践している格安購入方法、すなわち「安く買う方法」としては、Amazon(アマゾン)を駆使する方法です。
通常売られているレールや、車両などは、アマゾンが結構「安い」です。
見るだけでしたら無料ですので、騙されたと思って一度見て頂ければと存じます。

レール類は既存のお店で購入しても20%割り引きですので、アマゾンでの販売価格が送料込で20%以上の割引になっていれば、もう買いです。
ただし、アマゾンのデメリットは、比較的安いNゲージ商品、500円、600円程度のもともと販売価格が低い品になってくると、販売されていなかったり、逆にお店で買う20%よりも割高になる場合があることです。
その辺りは、模型店などのお店に買いに行く時間と交通費などを考慮して、アマゾンか既存のお店か、どっちで買ったほうが得なのか?の判断になってくるかと存じます。
なお、Nゲージは新製品の場合、過剰生産は絶対にしないので、すぐに売れ切れになるケースがあります。
もちろん、人気度にもよるのですが、あとでゆっくり買おうなんて思っていたら、すでにメーカー在庫も無くなっていたなんてことがあります。
在庫切れになると、再生産しても5年以上先か、もしかしたら、もう2度と発売されない可能性もあります。
そのため、欲しいと思ったら、買っておかないと、後悔することが多くなりますので、注意しましょう。

Nゲージとは

そもそも、Nゲージと呼ばれる理由・由縁ですが、これは「線路の幅」から来ています。
軌間9mmの線路幅の鉄道模型は「N」規格と呼ばれ、軌間(ゲージ)の事ですので、Nゲージとなり、日本で最も普及している規格となります。
よって、レールも車両(列車)も、Nゲージのサイズのものでないと、走行できません。
日本のお店などでは、HOゲージと言って、軌間16.5mmと少し大きな規格の車両も販売されていることがありますが、HOゲージのものは、Nゲージでは走らせられません。(逆にもNゲージは、HOゲージダメ)
最近は、Zゲージと言い、更にサイズが小さな軌間6.5mmのスケールもあります。
よって、レールや車両なども、必ず「Nゲージ」のものを購入願います。
なお、Nゲージは、9mmゲージと呼ぶこともあります。
Nゲージの場合、車両などは1/150スケールですが、新幹線は1/160になることが多いです。


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まとめ

はじめてNゲージをやってみたいと言う方向けに、まとめますと下記のような感じになります。

・レールから動力車に給電されて動くシステムでスピードを調整できる。(海外は自動運転システムがもはや主流)
・TOMIXとKATOのレールは混ぜて使用できない。(原則として)
・レールと電源(パワーパック・パワーユニット・コントローラーなど)は、レールと同じメーカーの物を使う。(原則として)
・電車や車両は、どのメーカーのNゲージ車両でも、走らせることができる。(TOMIXのレールでも、KATOなど車両が走行できる)
・Amazonの方が実店舗に行くより安く購入できる場合がある。
・不要になったらネットオークションなどで売れば結構な値段で売れる。(状態がよければ)

ということで、最初にレールなどのセットを購入する前に、カトーにするのか、トミックスにするのかを決めていく必要性があります。
電車が好きなお子様への誕生日プレゼントやお孫さんへのクリスマスのプレゼントなどでは、分かりやすいトミックスのスターターキットが良いかも知れません。
どちらがオススメなのか?、ご不明な点などがございましたら、下記のコメント欄より、ご希望のスタイルをご質問など賜れば、ご回答も可能です。

下記は、相模原鉄道模型クラブのイメージビデオです。


鉄道模型「ノウハウ一覧目次」制御機器選びからジオラマ製作まで「まとめ」
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