熱海軽便鉄道 7号機関車~熱海の発展に寄与した重心が低い小型の蒸気機関車(準鉄道記念物)

熱海軽便鉄道 7号機関車

熱海軽便鉄道 7号機関車

製造 : 池貝鉄工所
製造年 : 1907年
鉄道会社 : 熱海軽便鉄道
車両の長さ:3.36m
高さ:2.14m
幅:1.39m
重さ:3.6t
最高速度:9.7Km/h
客車定員:40~50名
指定 : 準鉄道記念物

熱海軽便鉄道 7号機関車

熱海鉄道7号蒸気機関車が、熱海駅前の広場(仲見世通り入り口付近)に静態保存されています。
準鉄道記念物に指定されている、大変貴重な小型SLです。
ボイラー、サイドタンクなどの位置が低いからか、志賀直哉さんの小説「真鶴にて」のなかで「まるでへっつい(かまど)のようだ」と描写され
ており「へっつい機関車」と呼ばれて親しまれたようです。

熱海鉄道は、小田原と熱海を結ぶ軽便鉄道線でした。
なお、全線の内、約13kmは熱海街道との併用軌道になっていたようです。



最初は、資金不足もあり、1895年(明治28年)頃から、押し屋と呼ばれた係員(運転員)が車両を押す「人車軌道」の豆相人車鉄道(ずそうじんしゃてつどう)として開業しています。
1900年(明治33年)の記録によると、1日6往復で、小田原から熱海(25.3km)までの所要時間は3時間30分前後だったようです。
平均速度7キロといったところでしょうか?
※下記写真は、大宮鉄道博物館の人車。

人車軌道

そして、1907年(明治40年)からは、蒸気機関車を導入した、熱海鉄道(あたみてつどう)になりました。
1日7往復、片道2時間30分ほどに短縮されました。
今では、新幹線で10分の移動時間ではありますが、7号蒸気機関車は、このとき採用されたSLです。

熱海軽便鉄道 7号機関車

このように鉄道ができたことで、不便だった熱海にも観光客が行きやすくなり、熱海が発展して行ったと言う事は、間違いないでしょう。

その後、丹那トンネルの採掘により、御殿場ルートだった東海道本線が、熱海ルートに変更となります。
この時、熱海鉄道は、国鉄に太刀打ちができないとして、1924年(大正13年)に全線廃止となっています。
廃線は、関東大震災にて線路などが被災したことも影響したようです。

7号蒸気機関車は、国鉄に売却されて、各地の鉄道建設工事などで使用され、最後の頃は「教習用」として使われていました。
神戸市の国鉄鷹取工場内に標本車として静態展示されていたものを、熱海市が購入・修復したものになります。



今回、撮影させて頂いたのが2021年6月1日です。
それから、約1ヶ月後の7月3日、熱海の伊豆山神社付近で、大規模な土石流が発生致しました。
亡くなられた皆様のご冥福をお祈りすると共に、ご家族・友人の皆様に、謹んでお悔やみを申し上げます。
また、けがをされた方、被害にあわれた皆様に対し、心よりお見舞いを申し上げます。

熱海市「令和3年7月伊豆山土砂災害に伴う義援金受付」
Yahoo!ネット募金「災害への寄付金」など
熱海市災害ボランティアセンター (事前登録など)
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