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赤字ローカル線における上下分離方式のメリットは? 京都丹後鉄道に見る

特急・丹後の海

トップの写真は、天橋立ビューランドから撮影した、特急「丹後の海」(2両編成)です。
タンゴディスカバリーKTR8000形を改造した車両になります。
改造費は1両あたり8000万円だとされます。

下記は、天橋立駅を踏切から撮影した写真になります。

天橋立駅

京都丹後鉄道(きょうとたんご-てつどう)は、少しややっこしいです。

鉄道となる、宮福線と宮津線の施設部分は第三セクターである北近畿タンゴ鉄道(KTR)が保有しています。
しかし、その北近畿タンゴ鉄道における、列車の運行、乗車券などの販売事業などは、2015年からWILLER TRAINS 株式会社がレンタルしていて、京都丹後鉄道の名称で列車を運行している次第です。
要するに、下部(インフラ)の管理、上部(運行・運営)を別会社で行う上下分離方式(じょうげぶんりほうしき)になっています。

すなわち、鉄道の線路・トンネル・橋・電気設備・ホーム・駅舎・保守費・車両修繕費などの管理と、鉄道そのものを動かす運転・切符販売などの運行が別会社(別会計)になっていると言う事になります。

ヨーロッパを中心に海外の鉄道会社の多くは、上下分離方式を採用しています。
アメリカのアムトラックも、線路次第は自社所有ではなく、貨物会社の線路を借りて特急列車が走ると言う上下分離方式で運転されています。
ひらたく言えば、日本の新しい新幹線も、国の直轄である運輸施設整備支援機構などが公共事業として建設し、JRが運行を任されている次第です。

赤字ローカル線における上下分離方式のメリットとしては、新線を作ると言う事はもうないでしょうから、線路の維持管理を下部の会社が行う事で、赤字計上しても、公的機関(国、都道府県、市町村など)と関係鉄道会社が出資して設立した三セクですから、公共事業として自治体などの補助金で補填させることができます。
北近畿タンゴ鉄道は毎年4億円~5億円の赤字で、兵庫県や京都府から補助を受けていました。
そのため、運行会社は上の部分だけの経営ですので、赤字の心配が軽減されて安全運行に集中できると言う事になります。
そして、民間の営業ノウハウを活用し、自立的に収支バランスを取って行けます。
ウイラー社は、もともと高速バス会社でして、高速バス事業で実績がありました。
運行初年度となる2015年の売上高と利用者数は、引き受ける前の2014年度を上回る実績を出しています。

要するに、固定資産税の税金や助成金・補助金といった面で、そのほうがメリットが大きく、両社とも経営が安定するので、長期間、鉄道を維持できると言うのが最大のメリットでしょうか?
例えば、バスは、もともと国や自治体が作った道路を走っているので、道路の整備費や保守費を、バス会社が負担していないですよね。
道路が災害で壊れても、バス会社が道路の修理費用を出すわけではありません。
これと同じなのが上下分離方式です。



そのため、鉄道法による分類は下記の通りになります。

鉄道施設と鉄道車両を保有し、これらを維持・運行する鉄道会社を「第1種鉄道事業者」でして、日本では多くの鉄道会社はこれに該当します。
鉄道車両だけを保有し運行する鉄道会社は「第2種鉄道事業者」でして、他社の路線で自社の列車を運行しているJR貨物などが該当します。
鉄道施設だけを保有・維持する鉄道会社のことは「第3種鉄道事業者」と言います。
しかし、上下分離方式では、第三セクター会社が「第3種鉄道事業者」として新線を建設・保有し、自社の路線においては「第1種鉄道事業者」である鉄道会社が、その第三セクター所有の新線に限って「第2種鉄道事業者」として列車を運行するのです。

そのため、北近畿タンゴ鉄道 (KTR)は第三種鉄道事業者で、京都丹後鉄道のWILLER TRAINS(株)は、第二種鉄道事業者と言う事になります。

ウイラー社の京都丹後鉄道(丹鉄)になってからは、列車の貸切もできるようになった模様です。
最低30kmの区間利用で、貸切費用は1両約6万円からと言う事ですので、私の住まいが近かったら、みんな集めてレンタルしたいところです。
このように、民間の力や発想を、運行面で生かして収益を改善して行けるのが、上下分離方式の良いところだと存じます。

トミックスからも、KTR8000形「丹後の海」が発売されます。


TOMIX Nゲージ 京都丹後鉄道KTR8000形 丹後の海 セット 98017

少し良い事思いつきました。
鉄道模型も、上下分離式、良いですよね?
ジオラマの部分を製作するのと、実際にレンタルレイアウトとして運営するのが、別会社でも良い訳です。(^_^)

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