京都鉄道博物館(きょうと-てつどうはくぶつかん)は、京都府京都市下京区観喜寺町にある、JR西日本による鉄道博物館です。
梅小路蒸気機関車館の場所にあり、拡張・リニューアル工事を行い2016年に開館しました。
展示されている大きさとしては、日本最大の鉄道博物館となります。
大きく分けて、敷地内には、プロムナード、トワイライトプラザ、建物内になる本館、扇形車庫、出口になる旧二条駅舎の5つのエリアがあると言う感じです。
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最初は、入口を入ってすぐの「プロムナード」から鉄道車両を紹介してみたいと存じます。
入場口から出ますと、まずは、初代新幹線の新幹線0系が出迎えてくれます。
新幹線0系のところでは、写真屋さんによる撮影(無料と有料販売)もありました。
すぐ隣には、クハ86形がありました。
クハ86形は、国鉄80系と言う事ですが、準鉄道記念物になっています。
その隣には、C62形蒸気機関車26号機が静態保存されています。
下記は、もともと貴賓客用として1938年に製造した寝台緩急車で、戦後は進駐軍に接収されて冷房がつけられました。
最終的には、皇太子用非公式御乗車として使われました。
トワイライトプラザには、主に、トワイライトエクスプレスなどで使われていた機関車や寝台車が展示されています。
下記は、EF65形電気機関車の1号機です。
野外では、原則として「毎日」SLスチーム号として、現役の蒸気機関車が展示運転線を動いています。
牽引のSLは、8630、C56 160、C61 2、C62 2の4機種のうち1機となっており、その日にならないとわかりません。
専用客車として2両(オハテ321-1・オハテフ310-1)をけん引しており、入館料とは別料金にて実際に乗車することが可能となっています。
基本的な運転時刻は11時、13時30分、15時30分の1日3回ですが、団体乗車があった場合や土日などには増発されます。
往復運転で所要は15分です。
下記が乗り場(チケット発券場所)となります。
梅小路運転区の扇形車庫は1914年(大正3年)に建設された鉄筋コンクリートの車庫で、国の重要文化財に指定されているほか、準鉄道記念物にもなっています。
鉄筋コンクリート造の機関車庫としては、日本で最古の扇形車庫であり、1番から7番までは動態保存車で、8番から20番までは静態保存車が収蔵されています。
梅小路機関区じたいは車両基地として1876年(明治9年)に開設されました。
今でも定期検査や修繕・修理が行われています。
下記は、C53形蒸気機関車「C53 45」は日本で現存する唯一のC53で、隣にはC59形蒸気機関車「C59 164」も日本に3両しか残っていない貴重なSLです。
下記は、相模原市鹿沼公園でも保存されているD52形蒸気機関車の「D52 468」と、お召機SLであったC51形蒸気機関車「C51 239」です。
下記は、9600形蒸気機関車「9633」と、D51形蒸気機関車の1号機「D51 1」です。
下記は、客貨両用の万能機であるC58形蒸気機関車「C58 1」とC58の1号機で、隣のはD50形蒸気機関車「D50 140」です
D50に関しては、北海道北見市の三治公園に保存されているのと2両しか現存していません。
下記は、C55形蒸気機関車の1号機「C55 1」です。
小樽市総合博物館、大分の若草公園、鹿児島の吉松駅前とこの京都と、4両しか現存していないうちの1号機です。
B20形蒸気機関車「B20 10」は、入換作業用の小型SLで、ちなみに1号機が北海道の万字線鉄道公園に静態展示されていますが、この京都と含めて2両しか残っていません。
ただし、この京都のB20型は、なんと「動態保存」されています。
1070形蒸気機関車「1080」も大変貴重です。
もともと、明治30年頃に、イギリスから輸入された6200形蒸気機関車なのですが、大正時代に距離の短い支線でも運転できるように、別途になっていたテンダー式から、機関車本体に炭庫や水槽を装備するタンク機関車に改造された車両が1070形SLとなります。
6200形のほとんどは、1070形に改造されたため、6200形と1070形ともに、現存するSLとしては、この1080だけになるようです。
京都の梅小路機関区としても、かなり古いSLです。
下記は、国鉄でも最後まで使われた長命の蒸気機関車で知られる貨物列車牽引用9600形蒸気機関車の「9633」と、デゴイチの愛称で知られるD51形蒸気機関車の初号機「D51 1」です。
C11形蒸気機関車「C11 64」ですが、C11は優秀な性能のSLで、維持コストも低いことから、SL冬の湿原号、大井川鉄道、東武鉄道などで、現在も動いています。
下記は、1938年(昭和13年)に製造されたD51形蒸気機関車200号機(D51 200)です。
C57 1と共に「SLやまぐち号」や「SL北びわこ号」の牽引機関車としてJR西日本が使用しており、ATS-P形も搭載されています。
下記は、7100形蒸気機関車の7105号機で「義経」号と呼ばれています。
そもそもは、北海道にて初めての鉄道「幌内鉄道」が開業した際に、1880年(明治13年)にアメリカから輸入されたSLで、現在、動態保存されています。
また、小樽市総合博物館の同型機「しずか号」と共に、鉄道記念物に指定されている古い蒸気機関車です。
下記は、外に出ていましたが、静態保存されている、C62形蒸気機関車1号機「C62 1」です。
ちなみに、C62 2号機は、動態保存されていて、この日は「SLスチーム号」として客車をけん引していました。
下記は館内の展示になりますが、営業している線路に繋がっている「引込線」になっており、車両の入れ替えが可能な状態です。
通常は、トワイライトエクスプレスで使用されていた寝台車のオハ25形客車551号車、カニ24形電源車12号車、オハ46形客車13号車が展示されています。
第2検修庫では、蒸気機関車を吊り上げるクレーンもあり、実際にSLやまぐち号のC57や、D51形蒸気機関車(D51 200)など、JR西日本が保存しているSLの整備風景なども見学できるようになっています。
もちろん、毎日、必ず整備が行われている訳ではありませんが・・。
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京都鉄道博物館の本館に移ります。
230形蒸気機関車(233号)は、明治36年(1903年)に製造されたものですが、日本で初めて41両も量産した蒸気機関車となります。
山陽本線、山陰本線、北陸本線などを走りました。
鉄道記念物であり、国の重要文化財となっており、静態保存されています。
1800形蒸気機関車(1801号)は、1881年(明治14年)にイギリスのキットソン社で製造されたSLで、鉄道記念物になっています。
当時、25‰の急勾配が連続する京都と大津間に対応できる蒸気機関車として輸入されました。
車番は、1800形になる以前の番号である40番に復元されています。
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EF52形電気機関車の1号機で、1928年(昭和3年)に日立製作所にて製造された電気機関車で、鉄道記念物になっています。
最高速度は95km/hで、東海道本線などの旅客列車牽引を行いましたが、性能・安全面では問題もあり、全部で9両の生産に留まりました。
キハ81形気動車(キハ81 3号)は、1960年に製造されたキハ80系特急形気動車のボンネット型先頭車で、準鉄道記念物になっています。
ヨ5000形(ヨ5008号車)は、貨車を車掌車に改造した車両です。
最高許容速度85km/hと、高速対応でした。
583系特急形寝台電車の先頭車と、489系特急形電車の先頭車「らいちょう」もいました。
下記は、100系新幹線で、最高速度は220km/h~230km/hです。
下記は、500系新幹線で、設計最高速度は320km/hと高速化されました。
その他、本館2階では運転指令室なども展示されています。
下記は鉄道ジオラマで、ショー形式になっており、開催時間が決まっていますが、見学は無料です。
本館の屋上に出れば、目の前にはJR京都線と、新幹線、貨物線が走っています。
結構、本数も多いので、バッチリ見れます。
下記のように、列車運行案内の表示もありました。
ただ、列車番号で表示されているので、私にはよくわかりませんでした。
京都鉄道博物館での食事ですが、お弁当などは持参可能で、芝生エリアなどにてシートを敷いて食べることもできます。
扇車庫の脇にある50系客車は、休憩用に開放もされていて、エアコンも入っていますので、そこで飲食もできます。
食堂も本館2階の奥にあり、無料の大きな休憩室もあります。
また、数に限りがありますが、駅弁も販売されていて、展示されている食堂車の車内にて、頂くこともできるようにもなっています。
ただし、いずれも、平日でも混雑気味ですので、もし、昼食・ランチを考えているのであれば、少し、早めの行動がお勧めです。
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京都鉄道博物館への交通アクセス・行き方ですが、電車の場合、JR嵯峨野線で梅小路京都西駅にて下車の徒歩2分となります。
クルマの場合、梅小路公園おもいやり駐車場(1日800円)が利用可能なほか、近隣のコインパーキング使用となります。
梅小路公園おもいやり駐車場の入口は、当方のオリジナル地図にてポイントしておきます。
京都鉄道博物館の見学所要時間ですが、ザッと一通り見るだけでしたら60分以上です。
じっくりと全部見て、SLにも乗車しますと、3時間~6時間といったところです。
平日でも遠足などが来ているため、意外と混雑しています。
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