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多摩モノレール(正式名称:多摩都市モノレール線)は、東京都多摩市の多摩センター駅と、東京都東大和市の上北台駅、全長16kmを19駅で結ぶ都市モノレールです。
最初は1998年に立川北駅~上北台駅間が先行開業し、その後2000年に立川北駅~多摩センター駅が延伸開業し、総工費は約1100億円でした。
東京の多摩地区を南北に結んだ、貴重な公共交通機関で、第三セクター鉄道会社になっています。
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途中、トンネル区間もありますが、全線がほぼ高架線のため、モノレール車内からの展望がよく、景色を堪能できることから、個人的には好みの路線です。
ただし、車両の下にレール部があり、そのレール部に車両が乗っている方式の跨座式(こざしき)モノレール(日本跨座式)です。
下記のように、コンクリートの軌道上に、車両のゴムタイヤ車両が乗っかり、更に軌道を左右からも車輪で支えて安定(落下防止)する仕組みです。
しかし、重心が高いことからも最高速度は65km/hで、しかも、ちょっとしたカーブがあると、だいぶ減速しないといけないため、スピードが遅いのが欠点と言えるでしょう。
また、ゴムタイヤの為、結構、細かい振動があり、普通の鉄道よりも、乗り心地がよくありません。
なお、多摩都市モノレール1000系電車は、自動運転ではなく運転手が操作しますが、ワンマン運転になっています。
運賃ですが、初乗り(1駅区間)は、距離に関係なく、特例運賃として100円になっていますので、1駅しか利用しないのであれば定期券より普通乗車券のほうが安いと言う逆転現象もあります。
しかし、11km~16km乗車すると、400円と大幅に割高だと感じます。
※JR幹線は、11km~15kmだと230円。
なお、全駅にて交通ICカード(PASMO、Suica、Kitaca、manaca、TOICA、PiTaPa、ICOCA、nimoca、はやかけん、SUGOCA)が利用できます。
最初の5年間は赤字でしたが、沿線開発の進展によって乗車人員が大幅に増加し、開業6年目の2005年から黒字に転換しました。
その後も利用者が毎年増えていることから、収益は拡大しています。
車両は4両編成の固定で、朝夕の通勤時間帯には、5分~7分間隔での運転ですが、車内はかなり混雑すると言う感じです。
多摩モノレールの延伸
2016年4月、交通政策審議会は、多摩都市モノレールの北の終点である上北台駅からJR八高線の箱根ケ崎駅(東京都瑞穂町)までの約6.8kmと、南の終点である多摩センター駅からJR町田駅までの約13kmの延伸計画に関して、2030年ごろの事業化に向けて検討を進めるべきと答申しました。
これを受けて東京都は「東京都鉄道新線建設等準備基金」を創設し、具体化に延伸に向けて動き出しています。
いつ頃開業するのか?、完成するのか?など、この記事では追いかけて行きたいと存じます。
上北台~箱根ヶ崎
上北台駅から箱根ヶ崎駅の6.8kmは、総工費800億円と見込まれています。
800億円、ずいぶん高いな?と感じたのですが、小田急線の唐⽊⽥駅~相模原駅の延伸計画(開業目標2033年度、想定53.3千人/日)を調べてみますと、約5.8kmで約870億円ですので、決して高額ではないことがわかりました。
※リニア新幹線(橋本駅)は2027年開業が目標
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なお、新青梅街道(東京都道5号)の道路上に多摩モノレールを通す構想でして、2023年度中に全区間で道路の拡幅工事が完成する予定になっています。
モノレールの建設工期は約6年と考えますので、道路拡幅完了後の2024年度に着工したとして、2030年度に開業予定となるスケジュールになりそうです。
多摩センター~町田
多摩センター駅から南進して町田までの路線(約13km)の建設費は約1700億円と試算されています。
多摩センターから、桜美林大学を経由して、町田へ伸びる計画です。
しかし、13kmのうち導入区間を確保済なのが約7kmで、道路の拡幅工事が必要な区間が約2km、整備未着手の区間が約4kmと、導入空間が箱根ヶ崎方面よりも少ない状態です。
そのため、道路用地の確保など手続きもたくさんあり、総工費もかさんでいます。
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町田市は早期の事業化をと考えていますが、東京都としはて箱根ヶ崎ルートを優先して開業される見込みです。
まだ、着工の目途もたっていないため、現時点で開業する時期は不明と言えます。
以上ですが、また、新しいことがわかりましたら、随時、追記・更新させて頂きます。
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