鉄道模型「ジオラマボードの自作」DIY~お勧めの木材は?

ジオラマボードの自作

鉄道模型のジオラマにおける、レイアウトボード・ジオラマボード・木製パネルの自作方法・作り方・素材の選び方です。
初歩的な事ですので、はじめて、ジオラマを作り出すような方への解説内容になります。
できる限り分かりやすく、記載したいと存じます。

ジオラマボードの自作

まず、ジオラマのボードを木材の板を買って自作する場合ですが、1枚ペラの状態で使わないようにしましょう。
必ず「補強」できると良いです。
板はベニア板などなんでも良いのですが、木材の場合には数ヶ月もたつと塗装の水分や湿気を吸って板が「そって」きます。
購入時にはまっ平らな板でも、日本は湿度が高いため湿気を吸い、だんだん「反って」平らではなくなってきます。
そのため、板の底面に角材を巡らすなどして「補強」しておくと良いです。
補強すれば100%反らないと言う事ではないのですが、大幅に軽減できるため、ジオラマを長い期間使えるとご理解願います。

例えば、TOMIXから発売されているジオラマボード(木製パネル)などはただの板ではなく、必ず底面が角材にて補強されていますが、このような理由があるためです。

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補強したから絶対に曲がらないと言う事ではないのですが、大きく曲がってしまうのを軽減しやすい言う事になります。
補強しておくことによって、長期間ジオラマを使えます。

角材の固定には「ネジ」をお使いください。
釘(くぎ)は、基本的に差し込んだだけですので、圧力が強く加わると抜けてくることがあります。
ネジで固定すると非常に抜けにくいため、長くジオラマを使えることにも繋がります。
ちなみに、線路を釘で固定される方もおられますが、同様にクギは抜けることがあるのでお勧めできません。
線路は両面テープなどで固定できると良いかと存じます。

もし、ジオラマを設置するテーブルの代用として、何か考える必要がある場合には、下記のような「イレクターパイプ」も一考です。

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様々なタイプのジョイントもありますので、色々な形・サイズを作れます。
テーブルではない土台を作り、空いているボード下空間も有効活用できるでしょう。


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なお、イレクターパイプも太さが3種類くらいあったりしますので、購入時には各パーツのサイズなど、よくお確かめ願います。

スタイロフォームも良い

木材ボードの話に戻りますが、個人的には木材は使わず「スタイロフォーム」(高密度の発泡スチロール)を、レイアウトのボードにお使いになることをオススメ申し上げます。
木材より強度は落ちますが軽いですし、設置する面(テーブルなど)が、まっ平らであればスタイロ・フォームでも問題ありません。
ただし、厚さ4cmのスタイロがお勧めです。(薄いと、しなりやすい)
購入時には、サイズにご注意願います。(下記は一例です。)

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もともとは、断熱材として家屋の壁と壁の間に使う用途の建築材です。
厚みがある分、音を通しにくいと言うこともありますので、車両を走行させたときに、下の階などに走行音が響きにくいと言う利点もあります。
特に、屋根裏(屋根裏部屋)やロフトなどに設置する場合には、下への騒音軽減としても有効になります。
木材だと、ノコギリなどの道具が必要になったりしますが、スタイロはきちんとしたカッター刃であればサクサク切れますので、好きなサイズに加工しやすいと言う利便性もあります。
小さいカッターなどを使って、少し地面を掘り下げて、川や池を作ると言う加工も、やろうと思えば可能です。(造形は、なるべく、早い段階が良いですが)
もし、スタイロが余った場合には、加工しやすいので、山を作るための素材としても有効活用できます。
木材と違って虫がわく心配は皆無ですし、湿気にも強いのでカビる恐れも軽減できます。
また、木材は廃棄する際に、またノコギリで切ったり粗大ごみで出したりと大変ですが、スタイロフォームはカッターで切れますので、捨てる際にも小さくしやすくラクラクです。
大きめのホームセンターの資材売場にて販売されています。
1820mm x 910mm が通常の販売サイズで、だいたい、たたみ1畳分の大きさです。(軽自動車などだと室内に入らないこともあります)
厚さは、2.5cm、3cm、4cm、5cmの4種類くらいで売られていることが多いです。

もし、ボードの接地面(底面)が水平を保てない場合には、スタイロの下には木材の板と補強材を入れて、薄めのスタイロを乗せても良いでしょう。
その場合、スタイロと土台の木材は接着せずに、スタイロを乗せるだけにすれば、あとで、ジオラマ全体を作り直す場合にも、土台はそのまま使えます。
ジオラマ作り、実際に初めて頂ければ実感して頂けると存じますが、あとで色々とアイデアを思いついたりしますので、様々な変更をしたりすることが多くなります。
そのため、あとから変更しやすい状態にしておくのも良いです。

電動ポイントやフィーダーの配線、センサーの配線などをスタイロの下に通す予定がある場合ですが、まず、スタイロは穴を開けやすいので配線の穴をあけるのがとてもラクです。
鉛筆などで軽く差せば、1秒で小さな穴が空きます。
間違えて開けても、穴をふさぐのは大変ではありません。(開いた際のスタイロくずを、グイッと差し込めば良い)
ただ、底に出した配線を通すスペース(空間)が必要です。


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底の配線に関しては、厚さ1cmのスチレンボード(ザ・スリムなど)を「板状」にカットして「スノコ」のように、厚さ4cmのスタイロの底面に薄い両面テープ固定すれば、そのスノコの隙間にて配線を通せます。
両面テープを使うのは、あとで板の場所変更が行いやすい(はがしやすい)ためです。
薄い両面テープで「はがれる」タイプを使うと良いでしょう。
水性ボンドでも固定できますが、きっちり固定されてしまうので修正が困難になります。
このようにスタイロを使えば、ネジや釘は不要です。
合計の高さが5cmになければ、Nゲージの高架橋のレール高さに近いので、あとあと都合が良い面も生まれやすいです。

ただし、ジオラマをクローゼットや部屋の隅に「立てかけて」保管したり、横にしたり天井から吊り下げるなどの場合にはスタイロ単体では強度が足りません。
1週間くらいは大丈夫でも、数ヶ月すると重力に負けて「しなって」変形したと言う事になりかねません。
水平保管が困難な場合には、スタイロは使わず木材ボードに補強した状態の木製ボードが良いです。

スタイロフォームに塗装する場合は、水性アクリル絵具で大丈夫です。
表面が結構ザラザラしていますので、暗めの茶色・濃い緑・灰色などで、塗装するだけでも情景としての地面になかなか良い状態になってしまいます。
ただし、デコボコしている分しみこむと申しましょうか?、スラっとした木面に塗装するより、塗料の量は結構多く消費します。

ローラーで塗装すると塗料を大量消費するため、ボード塗装だけでしたら少し大き目な「ハケ」で良いかもですね。
ただし、塗料はケチらず、しっかり塗ったり2回塗装できると仕上がり状態が良くなります。

当方では固定式レイアウトではなく、収納にも便利で展示会や運転会などに持ち運びもできる「分割式ボード」にてジオラマを製作しております。
分割式ですと、設置・組み立てに時間を要するのが難点ですが、拡張性などの自由度にも優れています。
特に、あとで川のモジュールを追加したりするのは、分割式のほうが圧倒的に作りやすいです。
ご興味のある方は下記もご覧頂けますと幸いです。

分割式ジオラマボードの自作方法はこちら

素材や保管ケースなどは、100円ショップの安いものでも構いません。
しかし、塗料・筆・カッター刃・定規(モノサシ)などの道具類は、100円ショップではなく、しっかりしたものをご用意されることをオススメ申し上げます。
特に「カッターの刃」は、注意が必要でして、黒刃など良い物が断然切れ味も良いです。
プロの作家さんなどは、そのあたりよくわかっており、良い道具を使えば完成状態も良くなると言う事を理解していますので、はやりうまい訳です。

スタイロフォームは加工しやすいのですが、定規を当てても、まっすぐ垂直にカッターで切るのはなかなか困難です。
そんな場合には、下記の道具がオススメです。

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道具類に関しては、下記でも少しご説明していますので、よければご羅頂けますと幸いです。

鉄道模型ジオラマ制作に向いている素材・道具などのご紹介【初心者向け】

線路の固定

なお、スタイロを使った場合、レールの固定には薄い両面テープを使います。
剥がせるタイプの両面テープであれば、レール交換(設計変更)も行いやすいです。
前述も致しましたが、木材ボードにした場合でも、線路の固定に「釘」は使わないほうが良いですがこれも経験者が語るです。
クギは差しただけですので抜けやすいです。
クギが抜けかかった状態の線路に、車両が激突する様子を想像してみてください。
木製ボードでも両面テープでレールや建物などを固定することをオススメ申し上げます。


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以上ですが、長く楽しむ場合には、土台やボードそしてジオラマは「頑丈」であることが一番です。
安いからと、薄い素材を選択するような事だけは避けると良いでしょう。
良い鉄道模型ライフをお送りいただけることを願っております。

下記はオマケ動画です。
よければご覧頂けますと幸いです。
再生してからYouTubeの文字を押すと拡大します。

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