失敗しないための単独ジオラマボード・単独モジュール「分割式単独ジオラマ」推奨例【相模原鉄道模型クラブ】

失敗しないための単独ボード・単独モジュール

相模原鉄道模型クラブでは、Nゲージの集合式ジオラマ(集合式モジュール)にご協力頂ける場合、下記の通りレギュレーション(規定)を定めさせて頂いております。

TOMIXレール 集合式モジュール規格
TOMIXレール 集合式A4サイズ・ジオラマ規格
KATOレール規格 T-TRAK版

ただし、お陰様で運転会にて「単独設置」をご希望されるメンバー様も少しずつ増えておられますので、失敗しないための単独設置と、イベント出展要素も加味した推奨内容にて記載させて頂きます。
もしよければご参考賜りますと幸いです。

2023年10月改定版

イベント依頼出展&運転会対応型「単独ジオラマ」製作ポイント

・2時間以内に設営完了する物量
・Nゲージ 本線4線(4コース)以上
・リレーラーレールを各線1箇所以上入れる (脱線軽減)
・SRC推奨サイズ 幅90cm~120cmまで 長さ240cmまで(分割式OK) (イベント出展可能になりやすい)
 ※大きなサイズにする場合、幅は90cm~120cmに留め、長さを180cmから「延長ボード」のような方式を推奨
 ※分割式1枚サイズは 最大 60cm x 100cm 以内を推奨
・パワーユニット本線分すべて持参 (延長コード類も)

・走行安定性を最重視すること (新品レール推奨・段差などに注意)
・本線カーブレール最小半径は、TOMIXの場合C280、KATOだとR282
・コーナーのカーブレールは非固定式を推奨
・ボードの高さは4cm推奨 (他メンバーのボードと高さが一致で見栄えが良くなる)
・情景の手前を南とし、その南側からの見栄えを重視
・ボード周りは全塗装 (つなぎ目部分は塗装なしNG)

単独運用型・分割式ボード配置例

単独ジオラマの場合

大前提となりますが、相模原鉄道模型クラブは「Nゲージ専門」のため、Nゲージ用の線路にてお願い申し上げます。
※HOゲージなどの場合「支部」や「別倶楽部」を立ち上げて頂ければ、HOゲージの運転会なども実施可能。

単独ジオラマ・単独モジュールの意味ですが、自分だけの持参ボード(分割式ジオラマ)で「周回コース」を設置すると言うこと。
要するに、他メンバー持参のボードと繋げず、自分のボードだけで設置希望の場合が単独と言う意味。
単独の場合、レールは KATO/TOMIX どちらでもOK


スポンサーリンク



高田の運転会では集合式ボードの設置を優先致しますので、単独設置は「リクエスト」での受付。
会場の設備(広さ・テーブル数)に限界があるため、事前に調整。
単独設置希望者が増えても、会場の広さは増えませんので、リクエストを賜ってもやむを得ずお断りするような状況も考えられます。(高田の運転会では集合式ジオラマの設置を優先)
単独も大歓迎なのですが、必ず設置できるとは限りませんのでご容赦願います。

パワーユニットは必ず本線数分の台数をご用意を

※単独設置したいけどパワーユニットが足りないと言うのは無責任な話とも言えますので、PWは本線分ご用意願います。

なお、ご自身の思い通りになさりたい場合(絶対に設置できるなど)には、恐れ入りますが、ご自身で運転会を主催して頂ければ可能でございますので、ぜひ、お願い申し上げます。(施設予約などはお手伝い可能)

高田の場合

ちなみに、高田のボードはクラブ規格にて制作しているため、メンバー様の集合式ボードにも接続できますが、単独での運用も可能なマルチ型の設計となっています。
しかし、運転会への参加者数が多い場合には、線路数を増やすため、他の集合式ボードとは繋がずに単独運用させて頂きます。
そのため、ほとんどが単独運用となっており、他メンバー様の集合式ジオラマと接続したのは過去に1回しか実現できておりません。
ただし、毎回、その接続用のレール類も準備している次第ですが、ほとんど日の目を見ません。

最初から単独設置ボードとして制作する場合には、もちろん、他メンバーとの接続を考慮しない設計でも大丈夫です。

なお、イベント依頼出展にて依頼主様のご要望として、多人数での体験運転を望む場合が多いため、高田の単独設置可能タイプでは最低5線の運用が可能となっています。

走行安定性が最重要

鉄道模型の場合には「走行安定性」を最優先にご考慮賜りますと幸いです。
せっかく立派なジオラマを作っても、よく脱線したり途中で止まったりなど、満足にNゲージ車両が走らなければ鉄道模型としては意味が薄いとも言えます。
単独の場合、線路のメーカーも自由ですが線路は消耗品ですし走行性を考えると、当然レールも新品が良いと言う事になります。
例えば、TOMIXの茶色レールは、個人的に非常に好みなのですが、新しいレールと比べますと通電性も若干悪いので、あえて使用しておりません。
レンタルレイアウト店さんも同様に、茶色レールはほとんど使っていないかとお察しいたします。(あまり行ったことが無いのでわかりませんが)
もちろん、ご予算などがあるかと存じますので強制はできませんが、レールやポイントは、できればすべて新品に越したことはないという事になります。
ほとんど走行がない留置線などは中古レールにすると言う部分使用は妥協したとしても、メイン走行する本線だけでも新品だと一番支障がでにくく、長期間使えるようになります。

TOMIXポイントも、スプリングポイントにならない場合には、必ず「電動ポイント」にて、電気でスイッチ操作する状態での設営をお願い申し上げます。
手動でスプリング向きになっていない場合には、脱線のもとになる場合があります。
※高田の本線ではすべてスプリング式の向きにて設計しており、ポイントでの脱線は発生しなくなっています。

あと、途中1箇所だけでも構いませんので「リレーラーレール」を本線に入れて頂けますと幸いです。(見た目が悪くても走行安定性が最重要です)
脱線した車両が復帰しやすくなり、走行安定性に大きく寄与致します。

本線のカーブレールは、TOMIXだとC280、KATOだとR282 を最小半径としてお使い願います。(C280以上であれば、ほとんどのNゲージ車両が追加できます)
※ミニカーブ線は本線としては計上致しませんが、レイアウトの中に組み込むのは可能。

配線をレール下に通すのではなく、ボード底面に出して、配線は底面を通すようにお願い申し上げます。
どうしても、レール下に配線を通す場合には、そこだけ「盛り上がらない」よう、レールが平坦になるようご配慮願います。(脱線のもとや、動画での見栄えが悪くなるため)
 
これはお願いですが、単独ジオラマの場合、それなりにスペースを使います。
そのため、たくさんのメンバーが同時に走行できるよう最低4線、最大8線の本線設計にてお願いできますと幸いです。

細かいところまであげますと、キリがないのですが、Nゲージ車両が「振り子式」の場合、カーブがS字のように、右・左と連続しますと脱線する場合があります。
これはカーブに対応した振り子が、直線部がないと戻らない場合があるためでして、振り子式でも大丈夫なレイアウトにする場合には、カーブが終ったら、最低S140を間に入れてから、逆向きへカーブさせる必要があります。
※ご自身所有の振り子車両が大丈夫でも、メンバー持参が古い振り子車両だと脱線すると言う事にになります。

新幹線の場合、在来線のNゲージ車両よりも若干「大型」サイズになっています。
例えば、駅のホームも古いものだと、新幹線のボディーが接触します。
もし、新幹線も走行できる線路設計とする場合には、特に「建築限界」にご注意願います。(走行テスト・確認しながら建物やホームを設置できると良いです。)

勾配も登れる車両、登れない車両と出て参ります。

大きさ・面積

他メンバーの集合式ボードと接続させる場合には、TOMIX / KATO などレール毎にある、相模原鉄道模型クラブの規定に基づいたレイアウト設計にてお願い申し上げます。
どの線路とも繋げず、独自・単独で制作する場合で、スペース的な部分(大きさ・広さ)に定めはありませんが、下記事項に基づくと良いかと存じます。

単独設置のみでの運用の場合、ボードの大きさ、厚さなどは自由です。
ただし、基本的にはクルマに搭載できるか?、まずはクルマの座席幅・ドアの幅・荷物スペースの幅などの寸法を計測できると良いです。
また、保管場所によっては、倉庫やご自宅ドアの横幅などもありますので、まずは「運搬」(出し入れ)に支障がないサイズをご検討されると良いでしょう。

施設のエレベーターは、60cm X 100cm くらいであれば入ります。
よって分割式の場合、60cm X 100cm を最大1枚ボードサイズとして考慮できると良いです。

施設のテーブルは横幅が180cm・縦幅45cmが標準の会議用テーブルです。
例えば6台使うとなると、125cm x 360cm となります。
このようにテーブルの幅も考慮頂けますと、日頃の運転会でも単独運用がスムーズになるかと存じます。

なお、将来、国際鉄道模型コンベンション(JAM)などや、イベント依頼出展も検討する場合には、イベント時のブースのサイズ、テーブルサイズも考慮できると良いです。
出展対応のSRC推奨サイズは、幅90cm~120cmまで 長さ240までにし、その範囲で分割式はOKです。
※幅120cm以上あると、真ん中に手が届きにくい

単独運用型・分割式ボード配置例

長い編成車両などの運用を望まれる場合には、ボードの直線部に「追加」で延長できるような可変型をご検討頂けますと、色々な運用が可能となり用途も多くなります。
下記は上記の基本240cmタイプから、360cm へ長く可変させる「追加型」の事例。
直線部のレール接続を共通化して、拡張ボードを間に挟めば長くできる。
※360cm以上だとテーブルが多く必要になるため、横幅(長さ)は最大360cmに抑えること。

単独の拡張事例

ご不明な場合には高田にご相談頂けますと幸いです。(運転会の際にご相談頂いても資料を持参していないため、事前にご相談頂けますと適切な回答も可能となります。)

高田の運転会では、2時間以内に設営完了でお願いしています。
この2時間と言うのにはもちろん理由がありまして、もし設営に3時間、撤収に2時間かかる場合には、朝9時~17時の8時間中、作業が5時間だと、走行できるのが3時間と短くなってしまいまする
2時間で設置完了できれば、概ね4~5時間走行できる計算がなりたつため、2時間で設営完了できる「量」に抑えて頂くことをお願いしております。
すでに持参されているメンバー様の量・サイズをご参考になさって頂けますと幸いです。
※ご自身で主催して頂く分は自由です。

スタイロの下地(青い部分)や、木製ボードの地肌が見えている場合、完成形では最低限「塗装」を行い、地肌が見えないようにお願い申し上げます。
見栄えの問題なのですが、特にイベント出展時にボード素材の地肌がそのまま見える場合、見学者さまより「塗ってもないのか?」との評価を賜るケースがあります。
素晴らしい情景のジオラマを作っても、思いがけないところで低評価を受けますと非常にもったいないのですので、特にボードの側面を塗装していないなど、手抜きが無いように完成して頂けますと幸いです。
側面は4方向すべて塗装です。(ボードとボードの接続面も塗装)

なお、最初の完成ではおそらくどこかしら「失敗した」と後で感じることになります。
その失敗を少しでも防ぐ意味でもこの説明をさせて頂いている次第です。
ご不明な箇所などは遠慮なくご質問賜りますと幸いです。

また、運転会の設置作業・撤収作業などで他メンバー様などにお手伝い頂いた場合には、必ず「感謝の言葉」を伝えて頂けますと幸いに存じます。

運転会での破損・紛失などは大変恐れ入りますが、単独に限らずすべてにおいて自己責任となりますので、ご理解・ご協力のほど賜りますと幸いです。


スポンサーリンク



制作ににおける失敗事例は、TOMIX規格のほうにて詳しくご案内しておりますので、あわせてご参照賜りますと幸いです。
また、運転会の際に試しに広い会場にて繋げるテストをしたいなど、もちろんご相談には応じます。
ただし、必ず「事前」にご相談願います。
運転会当日のお申し出では準備(スペース確保など)が間に合わない恐れがあります。

TOMIXレール 集合式モジュール規格(標準)
TOMIXレール 集合式A4サイズ・ジオラマ規格
KATOレール規格 T-TRAK版
鉄道模型ジオラマ制作に向いている素材・道具などのご紹介【初心者向け】
神奈川・東京・千葉・埼玉・静岡からの参加者も【相模原鉄道模型クラブ】

報告する
スポンサーリンク
スポンサーリンク

関連記事一覧

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。