アプト式「井川線」大井川鉄道(南アルプスあぷとライン)効率が良い乗り方など

アプト式「井川線」大井川鉄道

南アルプスあぷとラインは、大井川鉄道(大井川鐵道)「井川線」の愛称で、静岡県川根本町の千頭駅から、静岡市の井川駅を結ぶ、25.5kmの山岳鉄道路線です。
井川線(いかわせん)は、ほとんど、観光用の鉄道となっており、千頭から終点の井川まで、片道約1時間50分の所要時間になっています。

アプト式「井川線」大井川鉄道

黒部峡谷鉄道と違い、道路もありますので、正直なところ、クルマで移動したほうが、時間的には、早いです。
しかし、最高速度30km/hと、ゆっくり、南アルプスや、大井川の絶景を楽しみながら、のんびり揺られているのは、とても贅沢な鉄道旅でして、ここでしか、味わえません。



下流の方では、川幅も広い大井川ですが、井川線が通るあたりは、崖も急峻で、また、違った風景が待っています。

大井川

井川線とは

井川線は単線で、アプト式区間を除いて、非電化となります。
なお、トンネルなどが狭い構造のため、一般的な軽便鉄道よりも、小さめの特製車両が使われています。
※当サイトの記事中写真は、パソコンなど大きな画面でクリックすると、拡大表示されます。

井川線

機関車にて、客車を、牽引・推進する方法となっております。
行き(井川方面)には、最後尾に機関車が配置され、客車を押す感じですが、運転席は客車の一番前にあります。
井川駅に転車台は無いので、帰りは、そのまま機関車に運転席もあり、機関車が先頭となります。

アプト式井川線

また、客車のドアは、全部「手動ドア」のため、駅に停車すると降りる場合には、自分でドアを開ける必要があります。(よく、あけられなくて、困っている高齢者さんなどがおられます。)
また、発車前には、車掌がドアが閉まっているか、すべて確認してから出発となります。

井川駅

大井川鉄道「井川線」の終点は、井川駅(いがわ-えき)となります。

井川駅

終点の井川駅に到着したら、歩いて5分ほどの、井川ダムを見学しても良いでしょう。
下記写真の先が、井川ダムです。

井川ダム方面

ただし、帰りの運転本数も少ないので、大半の方は、井川駅を降りて、少し、暇をつぶしたあと、乗って来た車両で、そのまま引き返します。

井川駅・時刻表

井川線(いがわ-せん)は、もともと、大井川ダムを建設するむ大井川電力の専用鉄道として整備されました。

井川観光案内

そして、大井川専用軌道として、昭和10年(1935年)に千頭から運航開始します。

大井川鉄道・井川線

戦後、ダムや電力の管理が中部電力となると、中部電力専用鉄道に改称されました。
そして、1959年(昭和34年)には、中部電力専用鉄道は、所有者は中部電力のままで、運営・運行を大井川鉄道が引き継ぎ、大井川鉄道井川線として旅客営業開始した次第です。
赤字額は中部電力が負担しています。

アプト式の誕生

井川線では、鉄道としては日本唯一となる「アプト式」が有名ですが、最初から急勾配があった訳ではありません。
誕生の秘話としては、大井川の治水・利水のために、新しく「長島ダム」を建設する際、川根市代駅~川根長島駅間の線路が、ダム建設にて水没する事になりました。

長島ダム

この時、井川線の廃線も議論されたようですが、国の負担で線路を付け替えることになり、1000mで90m上昇する急勾配を登るため「ラック式鉄道」が必要となりました。
最終的にラック式の中でも「アプト式」が採用され、川根市代駅が「アプトいちしろ駅」(標高396m)となって「長島ダム駅」(標高485m)の間が、アプト式線路となっています。

アプト式

アプト式は、かつて、信越本線の横川~軽井沢間(碓氷峠)でも、採用されていましたが、現在の日本では、この井川線だけとなります。
井川線は非電化ですが、このアプト式区間だけは電化されていて、ED90形電気機関車(アプト式)を、連結する形で押して登ります。

奥大井湖上駅にあるレイクコテージ奥大井も、長島ダム建設の補償として、建てられたようです。

奥大井湖上駅

アプトいちしろ駅と、長島ダム駅では、アプト式搭載の電気機関車の連結・切り離し作業があるため、混雑していなければ、車両を降りて、ホームから見学することも可能です。
下記の電気機関車は、アプト式専用の車両です。

アプト式の電気機関車

アプト式の区間を含む、全線・往復の車窓を約15分に、まとめた動画もご用意致しました。
下記の動画を再生して「YouTube」の文字をクリックすると、大きな画面でも、ご覧頂けます。
チャンネル登録も賜りますと、うれしく存じます。

井川線で得する方法

井川線にて得する方法と申しましょうか、損をしない方法を、まとめておきます。



まず、井川線の運転本数は少なく、井川までは1日3本(秋は4本)しか、運転されていません。
そのため、行程の計画では、充分に注意が必要です。
通常の場合、帰りの井川発の終電は14時50分くらいと、早いです。
もし、井川ダムのあたりを、充分に散策する場合には、始発に乗って、終電で帰ると言うような計画が必要です。
また、大井川本線のSLで千頭まで来て、井川まで往復して、帰りもSLと言うのは、時刻表(ダイヤ)的に、日帰りだと難しいです。
そのため、大井川本線のSLにも往復乗車する場合、寸又峡温泉に1泊して、2日間にすることで、SLの往復、アプト式の往復も、可能となって参ります。

井川線は、すべて、自由席となっており、車両は、下記の写真のように、車内は1+2列のクロスシートとなっています。
2席あるほうが、だいたい、大井川側となりますので、席を取れたら、2席ある座席が、景色も楽しめます。

井川線の座席

混雑時には立ちになることもあります。
なお、すいている時期でしたら、千頭発→井川駅行きで、先頭車両の一番前にある席に座れば、前展望のように、楽しめます。

アプト式・井川線

また、冷房・扇風機などはありませんので、夏場は、熱中症防止のため、水筒などを持参するようにご注意願います。
井川駅などには、ジュースの自動販売機もありますが、結構、売れ切れ状態でした。
もともと、千頭にはコンビニもありませんし、弁当など食料は、途中や終点の井川では、入手困難ですが、土日祝などの多客期には、井川駅では軽食類の営業もあるようです。
※千頭駅では、若干の弁当販売や、立ち食いそば店はあります。

千頭駅

もし、井川ダム付近を散策される場合には、折りたたみ傘もあると良いです。
山の天気は、天気予報、はずれやすいのでね。



最小曲線半径は、50m(R50)と急カーブの連続であることから、線路には水を撒いて、車輪とレールがこすれる音などを、軽減しています。
それでも、かなりの騒音ですので、耳栓があれば良いと、感じました。
あと、帰り(千頭方面)は、ディーゼル機関車が先頭のため、排気ガスが少し、気になるところです。

大井川鉄道・井川線

単純に、千頭から井川までを往復する場合、普通運賃ですと、往復で2680円です。
しかし、フリーパス「井川寸又峡周遊きっぷ」だと、2100円ですので、お得なフリーキップも、検討してみて頂ければ、割引で乗車できると存じます。
ほとんど、無人駅のため、車内改札が来る場合があります。
途中駅で、降りる際には、その都度、切符をどうすれば良いのか、車掌から車内放送がありますので、よく、聞いておきましょう。

大井川鉄道・井川線

また、近年は、土砂崩れで、何ヶ月も長期間、運転見合わせ(不通)になるケースがあります。
運行されているか、大井川鉄道のホームページにて、確認の上、お出かけ頂ければと存じます。



下記は川根両国駅の待避線に止まっていた、井川線の貨車です。

井川線の貨車

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